（6ページ目）管理者・施設長・ホーム長の求人・転職情報

管理者・施設長・ホーム長の求人倍率と転職市場

管理者・施設長・ホーム長（介護施設の施設管理者）として働くには、施設の種類によって条件が異なっており、例えば特別養護老人ホームの施設管理者は、「社会福祉主事の要件を満たす者」「社会福祉事業に2年以上従事した者」「社会福祉施設長資格認定講習会を受講した者」（基準省令第５条第１項）のいずれかを満たす必要があります。認知症型グループホームの施設管理者（ホーム長）の場合は、2年以上の認知症介護経験と認知症対応型サービス事業者管理研修を受講することが必要であったりします。

管理者・施設長・ホーム長（介護施設の施設管理者）の有効求人倍率は、令和4年において全国で5.25倍(※)となっており、一人に対して5.25件の求人があるという状態なので、転職を希望する方にとって有利な売り手市場だと言えます。

※1 出典：厚生労働省職業情報提供サイト（日本版O-NET）

また上記の数字は、ハローワークにおいて「無期または4か月以上の雇用期間のあるフルタイム」の求人を対象に算出していますが、福祉業界全体として正社員以外のパートや臨時職員といった雇用形態においても労働者の数は不足している傾向にあるので、いずれにしても管理者・施設長・ホーム長への転職を希望する方にとって有利な売り手市場だと言えます。

管理者・施設長・ホーム長の働き方

管理者・施設長・ホーム長（介護施設の施設管理者）の働き方は、デイサービスの管理者であれば日勤のみですが、グループホームや有料老人ホームといった入居型の場合はシフト制となっており、施設によっては管理者であってもシフトに含まれるので夜勤が発生することもあります。ただ原則として日勤のみがほとんどなので、夜勤が発生するのはとても稀なケースだと言えます。実際に働いている人の雇用形態は、原則正社員であり、新卒で入職してから7,8年で昇進するケースもあるようです。

管理者・施設長・ホーム長の年収

管理者・施設長・ホーム長（介護施設の施設管理者）の年収は、令和4年のデータで全国平均415.7万円(※)でした。令和3年の国税庁の調査では令和2年の日本全体の平均年収が443万円だったことを考えると、低いと言えます。ただハローワークに掲載されている求人の月給平均は29.2万円(※)だということを考慮すると、職種に限定したときにはもう少し高い年収となる可能性があります。管理職であるため一般的な介護職員よりも高く、介護職員からステップアップして施設長になるケースもあります。また管理職なので、介護の現場経験が必ずしも必須ではなく異業種からの転職というケースもあります。施設管理者として経験を積むと、複数の施設を統括するエリアマネージャへの昇進もありえるので、年収を上げるためにエリアマネージャーを目指す人もいます。

※年収データは他の職種も含んでいる可能性があります。

※出典：厚生労働省職業情報提供サイト（日本版O-NET）